香りをまとっている人って素敵!
でも、一口に香水と言っても、香りの種類やつけ方のマナー、つける場所…など、意外と知らないことがたくさんある気がしませんか?
このフレグランス・リポートでは香りについての基礎知識や、おすすめの香水をご紹介していきます。
より一層香水の楽しみ方が深まると思いますので、ぜひご参考にしてみてください♪
香りがもたらす効果
香りは五感(視覚・嗅覚・味覚・聴覚・触覚)の中で一番早く、ダイレクトに脳へ伝わるのをご存知でしょうか。
通常、こういった五感が刺激を受けると、「大脳新皮質」という論理的思考や言語機能など、合理的な思考をつかさどる部分を経由してから「大脳辺縁系」という人間の本能や感情を支配している部分に情報が届きます。
一方で、嗅覚だけは大脳新皮質を経由せず、大脳辺縁系に直接情報が伝達されます。つまり直接本能に繋がるのです。
大脳辺縁系の中には、記憶をつかさどる海馬が存在します。
香りの情報はダイレクトに海馬へと届くため、香りの記憶は鮮烈に残りやすいのです。
香りは本能や情動に深い結びつきがあると言っても過言ではありません
『人間の感情の半分以上が香りによって引き起こされている』と言われるほど、私達の暮らしと【香り】の関係は密接で、大切なものとなっています。
香りをまとうことによって、主に以下のようなメリットがあると言われています。
1.周りに好印象を与える
脳にダイレクトに伝わる香りは無意識に記憶されるので、良い香りをまとうことで周囲に好印象を与える効果が期待できます。また、清潔感のある香りは身だしなみにもプラスの印象を与えることにも繋がります。
2.自分に自信が持てる
好きな香りをまとうことで、気持ちが上がり、前向きになる効果が期待できます。また、洗練されたイメージ、柔らかなイメージ…といった香りによる演出をすることで、コーディネートをさらに引き立てることができます。
3.リラックス効果
ラベンダーやカモミールなどの香りは気分をリラックスさせる効果があると言われています。また、バニラ、サンダルウッド、ユーカリ、ベルガモットや柑橘系…などもリラックスやリフレッシュ効果があると言われています。その他、自分の好みの香りに包まれることで、心地よく安心感を得ることができます。
好きな香水を身にまとうだけでこんなにメリットがあるので、日常的に香りをまとってみてはいかがでしょうか。
香りの濃度
香水はタイプによって香りの持続時間が異なります。
1.オーデコロン(Eau de Cologne):
オーデコロンの香りの濃度は2〜5%、1〜2時間程度。オーデコロンは香水の中でもっとも希釈された形態であり、アルコールと香料の割合が高いため、軽い付け心地とすばやく香りが広がる特徴があります。春〜夏のシーズン、日中の気軽なシーンやお風呂上り・寝る前などに香りを楽しむのにおすすめです。
2.オードトワレ (Eau de Toilette):
オードトワレの香りの濃度は5〜10%、持続時間は2〜4時間程度。香り成分が比較的軽く、アルコールで希釈されているものです。オードトワレは香水の中では軽い方に位置づけられます。オフィスや昼の外出先など日常的に使いやすいので、ほのかな香りを日常的に楽しむのにおすすめです。
3.オードパルファム (Eau de Parfum):
オードパルファムの香りの濃度は10〜15%、持続時間は3〜5時間程度。オードトワレよりも香りが濃く、高い濃度の香料が含まれているので、より持続時間が長く、日中から夜間まで付け直すことなく使用できます。トップノート、ミドルノート、ベースノートがバランスよく組み合わさった、豊かで強い香りを楽しむことができます。夜間や特別なイベント、秋〜冬のシーズンなどにおすすめです。
4.パルファム (Parfum):
パルファムの香りの濃度は15〜30%、持続時間は5〜7時間程度。香水の中で最も高い濃度の香料が含まれるもので、非常に豊かで強い香りが特徴です。トップノート、ミドルノート、ベースノートが調和しており、香りの進化を感じることができます。通常は1-2滴で充分な香りが広がるので、首筋や腕の内側など、体温が高い位置につけて香らせます。夜間や特別なイベント、秋〜冬のシーズンなどにおすすめです。
香りの変化
香水をつけると、つけたての時の香りから時間が経つにつれて香りが変化していくのを感じます。
その理由は、香水が様々な香料をブレンドして作られており、揮発性の高いものから低いものへと、順番に香りが移り変わっているためです。それぞれの香料の持つ特性によって、香りの立ち始める時間が変わります。
これらの香りの変化や種類を表す分類を「香調(こうちょう)」・「ノート」と言います。
ここでは、時間経過による香りの変化についての「香調」・「ノート」について説明いたします。
つけたて〜10分後に香るのは「トップノート」、30分〜2時間後は「ミドルノート」、そして消えていくまでが「ラストノート」と表現されます。
トップノート:
香水のトップノートは、香りの最初に感じられる爽やかで軽い香りのことを指します。トップノートは香水をつけてすぐに感じられますが、5分〜15分ほどの短時間で消えてしまうことが多いです。トップノートの例としては、シトラス系の香り(レモン、オレンジ)や、アロマティック系の香り(ラベンダー、ユーカリ)などがあります。
ミドルノート(ハートノート):
ミドルノートはハートノートとも呼ばれており、香りの中間層に位置する香りの芯となる香りのことを指します。トップノートの後の30分〜2時間ほどの香りが安定してきたと感じられる頃から現れ始めます。ミドルノートは、香りの持続性が比較的長いため、香水の中で一番香りを強く感じることが多く、香りの印象を左右する重要な要素の一つです。ミドルノートの例としては、フローラル系の香り(ジャスミン、ローズ、スズラン)や、スパイシー系の香り(シナモン、カルダモン)などがあります。
ラストノート(ベースノート):
ラストノートはベースノートとも呼ばれており、トップノートやミドルノートが蒸発した後に感じられる、持続的で濃厚な香りのことを指します。香水の中で最も持続性が高いため、香りの印象を大きく左右する重要な要素の一つです。 ラストノートの例としては、ウッディ系の香り(サンダルウッド、シダーウッド)や、動物系香料(ムスク、アンバー、シベット)などがあります。
香りの種類
香水を選ぶ時の大きなポイントは、なんといってもその「香り」そのもの。
香水は、香りが持つイメージだけでなく、人の身体や感情に働きかける効果があるとも言われています。
香りはいくつかのタイプに分類することができます。
香水は、香りの強さや相性などを考えながら、コンセプトに合わせてバランス良くブレンドされているのです。
これらの香りの種類を表す分類を「香調(こうちょう)」・「ノート」と言います。
ここでは、香りの特性や成分、その香りの組み合わせに基づいて、香水やフレグランスを分類する「香調」・「ノート」について説明いたします。